2005年08月10日
インターナショナル・レクティファイアー
耐圧30Vの電源用パワーMOSFET2品種
~ 裏表両面から放熱可能な小型金属パッケージDirectFET採用 ~
パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都豊島区、江坂文秀代表取締役社長)は10日、耐圧30VのパワーMOSFET2品種(「IRF6621」と「IRF6612」)のサンプル出荷を開始しました。IR社独自の小型金属パッケージ DirectFET(TM)に収めました。インテル社製やAMD社製の最新のマイクロプロセッサ(MPU)を採用したノート・パソコンに使うDC-DCコンバータ(*1)向けです。
IRF6621は制御(コントロール)用のパワーMOSFET、IRF6612は同期整流(シンクロナス)用のパワーMOSFETです。DC-DCコンバータの出力に、この2つのデバイスを組み合わせて使います。制御用MOSFETのIRF6621はスイッチング損失(ゲート電荷)を小さくしてあり、同期整流用MOSFETのIRF6612は導通損失(オン抵抗)と逆方向回復電荷を小さくしてあります。マルチフェーズ方式(*2)DC-DCコンバータの出力にこの2つのデバイスを組み合わせて使うと、1相当たり18Aのときに効率87%以上、1相当たり10Aの中程度の電流では90%以上の効率が得られます。
IRF6621は、ゲート電荷が11.7nCで、ゲート・ドレイン間電荷(ミラー電荷)が4.2nCと小さいので、制御用MOSFETに最適です。小型のDirectFETパッケージ(4.8mm×3.7mm)を採用しており、これは業界標準のパッケージSO-8に比べて面積が38%小さくなっています。
IRF6612は、オン抵抗が標準値で3.4mΩ(ゲート・ソース間電圧4.5Vのとき)と小さいため、中程度の電流(1相当たり14A~18A)の用途の同期整流用MOSFETに最適です。中型のDirectFETパッケージ(6.3mm×4.8mm)を採用しているため、さらに大電流が必要な用途、またはさらに高い熱特性が要求される用途向けの同じ形状のDirectFETシリーズであるIRF6611、IRF6678、IRF6635への移行が容易です。
サンプル価格はIRF6612が280円、IRF6621が200円(いずれも税込み)の予定です。テープ・アンド・リールの形態で出荷できます。データシートと画像データはIRジャパンのホームページ(http://www.irf-japan.com)から入手できます。
<特許を取得したDirectFET(TM)パッケージ技術>
インターナショナル・レクティファイアー(IR)社が特許を取得したDirectFETパッケージは、標準のプラスチック・パッケージではこれまで実現できなかったまったく新しい設計上の利点を提供します。金属缶構造の採用により両面放熱が可能なので、最新のマイクロプロセッサに電力を供給する高周波動作のDC-DCコンバータの電流処理能力を実質的に倍増できます。また、DirectFETパッケージを採用したデバイスは、欧州の規制RoHs(特定物質の使用規制)に準拠しており、鉛や臭化物を含有していません。
DirectFET技術は、米国特許6624522、6784540など多くの米国および外国に申請中の特許によって保護されています。
< 表 製品化した耐圧30VのDirectFETパワーMOSFET2品種の概要 >
型番 IRF6612
オン抵抗(VGS=10V) 3.3mΩ
オン抵抗(VGS=4.5V) 4.4mΩ
ゲート・ソース間電圧(最大値) 20V
ドレイン電流 136A
ゲート電荷 30nC
ゲート・ドレイン間電荷 10nC
型番 IRF6621
オン抵抗(VGS=10V) 9.1mΩ
オン抵抗(VGS=4.5V) 12.1mΩ
ゲート・ソース間電圧(最大値) 20V
ドレイン電流 55A
ゲート電荷 11.7nC
ゲート・ドレイン間電荷 4.2nC
注1) オン抵抗は最大値。VGSはゲート・ソース間電圧。
注2) ドレイン電流はパッケージ温度が25℃のとき。
注3) ゲート電荷とゲート・ドレイン間電荷は標準値。
<用語説明>
*1) DC-DCコンバータ:直流電圧を直流電圧に変換する回路です。パソコンやインターネット機器などの内部で基準とする電圧の12Vを、論理ICやマイクロプロセッサ(MPU)などのICを動作させるためのさまざまな電源電圧、例えば5V、3.3V、1.7V、1.2Vなどの電圧に変換する回路です。DC-DCコンバータの出力回路は一般的に、制御(コントロール)用のMOSFETと同期整流(シンクロナス)用のMOSFETを組み合わせて構成します。制御用MOSFETには、スイッチング速度を速くするためにゲート電荷を小さくすることが要求されます。一方、同期整流用 MOSFETには、導通時のMOSFET自体の内部抵抗(オン抵抗)が小さいことが要求されます。トランジスタ素子(デバイス)を製造する上でオン抵抗とゲート電荷は相反関係にあるため、制御用か同期整流用かといった用途に合わせて最適化しています。
*2) マルチフェーズ方式:複数の電源回路を並列に動作させ、その出力位相をずらして加算してからMPUなどに電力を供給する方法です。抵抗などによる損失を低減でき、各電源回路の負荷も軽減できます。
<インターナショナル・レクティファイアー(IR(R))社について>
IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源回路やモーター制御回路の部品やシステムは、コンピュータ、インバータ・モーター搭載の白物家電製品、照明器具、車載用電子機器、宇宙航空用電子機器など幅広い分野において、機器の小型化、省エネ化、高機能化に貢献しています。本社は米国カリフォルニア州エルセグンド。
注:IR(R)、DirectFET(TM)は、International Rectifier Corporationの商標または登録商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。
インターナショナル レクティファイアー ジャパン(株) |2005年08月10日 11:09
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