2005年08月17日
住友商事が船舶バラスト水処理装置の極東販売代理権獲得
ノルウェーMETAFIL社に出資
【 概 要 】
住友商事株式会社(本社:東京都中央区、社長 岡 素之)はカナダ船社 Fednav Limited と共同で、船舶バラスト水処理装置の開発を行うノルウェーMETAFIL社(本社:ノルウェイ オスロ市, 社長 Stein Foss)に出資すると同時に、100%子会社の住商マリン株式会社(本社 : 東京都中央区、社長 木原 潤)はMetafil社の100%子会社で製造/販売会社であるOceanSaver社の極東向けの販売代理権を獲得した。船舶から排出されるバラスト水に起因する環境破壊、異生物の発生などが大きな国際、社会問題となっている。国際海事機構(International Maritime Organization, 以下IMO)ではこれ以上の被害の拡散を防止するために、2004年2月に「船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための国際条約」を採択した。条約がいつ批准されるかについてはまだ不確定な部分はあるが、今後一定規模以上の新造船には何らかの処理装置を搭載することが義務付けられる可能性が高い。住友商事ではこうした動きを先取りし、現時点で世界でも最も進んだバラスト水処理装置を開発しているMetafil社に共同出資し、その100%子会社であるOceanSaver社の極東向けの販売代理店契約を獲得した。
【 背 景 】
空荷状態の船舶を安定させるために船に積まれるバラスト水は通常海水が用いられる。
近年船舶から排出されるバラスト水に含まれる海洋微生物や細菌によって、1980年代後半から米国、カナダの五大湖において、またオーストラリアではタスマニア水域やグレートバリアリーフ海域において深刻な環境問題が発生している。こうした国際的な環境問題を背景にIMOにおいて国際条約が採択された。これに伴い各国では条約の将来的な批准に向けて国際基準を満足する機器の開発を進めているが、既存の方法では一長一短がありまだ有効な方法が開発されていないのが現状となっている。これに対しOceanSaver社の新しいシステムは3段階に分けて海洋微生物ならびに細菌を除去、死滅させるプロセスを採用しており、その有効性は非常に高いと評価されている。
第一段階:フィルターによる50ミクロンまでの微生物を物理的に除去
第二段階:空気中の窒素を分離して、海水に注入することにより、窒素飽和状態の海水とし、細菌ならびに50ミクロン以下の微生物を死滅させる。
第三段階:漏斗状のデフューザーと呼ばれる装置に窒素飽和状態の海水を通すことによりキャビテーションが発生し細菌の細胞膜を破壊し死滅させる。
既に第二段階までの開発は完了しており、本年9月には住友商事とFednav社が共同保有しているバラ積船「Federal Welland」(2000年9月引渡)にバラスト水処理システムを搭載し半年ほどかけて実証実験を行う。
さらに第三段階についても今後1年程度をかけて開発を完了し、同じく「Federal Welland」に追加搭載を行い、実証実験を予定している。搭載予定のバラスト水処理システムは毎時1,400トン/時の処理能力を有しており、設計的には3,000トン/時の開発も完了しており、大型タンカーへの搭載も可能となっている。
住友商事(株) |2005年08月17日 10:31
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