オリコン裁判について裁判傍聴案内と声明

2007年03月28日

出版ネッツは出版関連産業に働く個人加盟の職能ユニオンで、産業別労働組合
である出版労連に加盟しています。フリーランスの仕事の条件や社会的地位の
向上、言論、出版、思想、表現の自由をまもり、出版文化の発展をめざしてい
ます。オリコン裁判の案内(4月3日にオリコン裁判の第2回がありますので
傍聴をぜひお願いします)とそれについての声明を公表します。
●第2回口頭弁論期日は07年4月3日午後1時30分開始。東京地裁709号廷 (地下
鉄「霞が関駅」A1出口すぐ)にて。

オリコンの不当な訴訟に抗議し、烏賀陽弘道さんを支援する声明

ヒットチャートなどで知られるオリコン株式会社(小池恒社長)が、2006年11
月、フリージャーナリスト烏賀陽(うがや)弘道さんに対し、5000万円という
巨額な損害賠償金を支払うよう求める訴訟を東京地裁に起こしました。烏賀陽
さんが月刊誌「サイゾー」の電話取材に答えたコメントが「名誉毀損」だとい
うのです。それに対して烏賀陽さんは2007年2月8日、この提訴は民事訴訟法で
禁じられた訴訟権の濫用として反訴しました。2月13日に第1回口頭弁論が開
かれました。
私たちは、次のような理由から、オリコンによる訴訟は不当だと考えます。

1.オリコンは提訴する前に、異論があるならば、出版元や編集部に記事のこ
とで連絡し、万一、誤りがあれば、指摘するなり、訂正の申し入れをするなり
できたはずである。あるいは、オリコンで発行している雑誌などの媒体で反論
を載せることもできた。ところがオリコンは、言論ではいっさい反論せずいき
なり訴えたこと。
2.記事を掲載した雑誌の出版元や編集部を訴訟の対象から外していること。
3.取材に応じてコメントした個人だけを名誉棄損で訴えていることは極めて
異常なこと。
4.5000万円という「損害額」の根拠は不明で、訴状からは見出せないこと。
5.烏賀陽さんに高額の弁護士費用を負担させ、経済的に疲弊させるために
5000万円という高額を決めたと思われること。


言論・表現の自由に関わる裁判では、大手消費者金融・武富士が言論封じのた
めに起こした高額な名誉毀損訴訟があります。
武富士の訴訟では、私たちの組合員であるジャーナリストの三宅勝久さんと「
週刊金曜日」が勝訴し、さらに武富士にたいする反撃訴訟でも2006年9月、勝
訴しました。判決では「言論による批判に対しては、民主主義社会においては
、資料の裏付けのある言論で応酬することが求められて」いるとし、「言論、
執筆活動を抑圧又は牽制するため に」訴訟を提起した行為は、「裁判制度の
趣旨目的に照らして著しく相当性を欠く」と言論抑圧のための訴訟を違法とし
ました。

憲法で保障されている言論・表現の自由がまもられなければ、私たちの言論、
出版活動の根幹が脅かされることになります。取材源を高額訴訟で狙い撃ちす
れば、取材に応じる者はいなくなり、取材・報道という行為そのものが成立し
なくなります。そうなれば、民主主義の根幹である報道の自由は崩壊してしま
います。
また、批判封じのための高額訴訟は、フリージャーナリストにとって、裁判費
用や裁判のために使う時間の負担が重くのしかかり、死活問題となります。ま
さにこれは、言論を封じる民事訴訟の体裁だけ借りた暴力にほかなりません。

私たちは、オリコンの不当な提訴に抗議し、訴訟の即時取り下げを求めます。

私たちユニオン出版ネットワーク(出版ネッツ)は出版関連産業に働く個人加
盟の職能ユニオンで、産業別労働組合である出版労連に加盟しています。フリ
ーランスの仕事の条件や社会的地位の向上、言論、出版、思想、表現の自由を
まもり、出版文化の発展をめざしています。
私たちは組合員である烏賀陽さんを支援し、言論・表現の自由のために共にた
たかう決意です。

2007年2月28日 ユニオン出版ネットワーク 執行委員

新聞/出版ユニオン出版ネットワーク |2007年03月28日 11:32

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