丸紅、中国企業とクリーン開発メカニズム事業契約を締結

2005年08月17日

中国において世界最大規模のCDM事業を推進


 当社は、日揮株式会社(以下、日揮)、大旺建設株式会社(以下、大旺)とともに、中国浙江省の化学品メーカー、淅江巨化股■有限公司(以下、巨化公司)との間で、日本を投資国、中国をホスト国とするCDM(Clean Development Mechanism:クリーン開発メカニズム)事業契約を締結いたしましたので、お知らせします。
 本CDM事業は、日本企業が中国で初めて開発・実現した案件で、削減される温暖化ガスの量が世界最大規模となり、京都議定書が目指す地球温暖化ガスの削減に大きく貢献するものです。

1. 事業の概要
 本CDM事業は、日揮、大旺との共同出資により設立したJMD温暖化ガス削減株式会社(注1:以下、JMD)が、巨化公司の所有する代替フロン製造工場で排出されている地球温暖化ガス「HFC23」の回収・分解を、同公司と共同で行い、排出権クレジットを獲得する事業(以下、巨化CDM事業)です。本日、JMDと巨化公司は浙江省杭州市において、本CDM事業に関する契約を締結いたしました。
 「HFC23」は、温暖化係数が二酸化炭素(CO2)の11,700倍であることから、本事業の推進により、CO2換算で総量4,000万トンという膨大な温暖化ガスの削減が可能となります。

2. 巨化CDM事業のスキーム
 巨化CDM事業では、JMDが巨化公司に対して「HFC23」分解技術を提供、分解設備建設に係わる資金を融資し、巨化公司が分解事業を実施します。JMDは、この分解事業で得られる排出権クレジットの全量を日本の排出権需要家に販売しますが、日本における販売活動は、当社が中心となって展開します。(注2:巨化CDM事業スキーム)
 なお、中国側が巨化CDM事業で得る利益の大半は、中国政府を通じ中国国内における環境改善事業などに還元される予定です。

3. 巨化CDM事業の意義と今後の予定
 日本は、1997年に採択された京都議定書で、温暖化ガスの排出量を2008年から2012年の5年間(第一約束期間)に、1990年比6%削減することを約束しており、このためには、2010年には12%以上を削減する必要があると言われています。
 しかし、既に省エネが徹底されている日本国内においては、排出量の削減はきわめて困難な状況にあり、途上国とのCDM事業の実施などによる年間数千万トンの排出権の獲得が課題となっています。
 一方、巨化CDM事業で獲得する排出権は、これまで実施されてきたCDM事業による排出権の規模を大きく上回るものであり、京都議定書で目標とされている日本の温暖化ガス削減目標の達成に大きく貢献するものです。また、CDM事業のホスト国として潜在性の高い中国と日本との間の初のCDM事業であるという点においても、極めて意義のある事業と言えます。
 今後、巨化CDM事業は、日中両政府の承認、国連による審査・登録を経て、本年末頃に装置の建設に着手、2007年前半には、温暖化ガス「HFC23」の分解が開始される予定です。

4. 丸紅の温暖化ガス削減事業への取り組み
 当社は、2004年度に環境ビジネス推進委員会を発足させ、その傘下に、排出権ビジネスについて専門的に検討する「CO2排出権分科会」を設けましたが、これに加え、2005年4月からは、ビジネスインキュベーション部内に、排出権ビジネスを専門に扱う「排出権ビジネスチーム」を新たに発足させ、排出権に係わる「ワン・ストップ・ショップ型」ビジネスの展開を積極化しています。
 本件、開発担当の電力・プラント部門では、1990年代より再生可能エネルギー事業案件(地熱発電事業、風力発電事業)を推進してきたほか、英国における電力コンソリデーションビジネス(電力とグリーン証書の売買事業)を展開し、さらに、巨化CDM事業を始め、各種CDM/JI案件を積極的に推進しています。具体的には、韓国における風力発電や、中央アジアにおける炭鉱メタンガス削減案件などのほか、その発展型として温暖化ガス削減事業を組み込んだ形での発電、都市ガス、地域総合開発事業の展開を検討しています。
 丸紅としては、総合商社の機能を最大限発揮し、CDM/JI 案件開発担当部門と排出権ビジネスチームの協働により、今後とも排出権ビジネスを積極的に推進していく方針です。

以上

* ■は人偏に「分」と表記します。

<関連資料 参照>
 注1:JMD温暖化ガス削減株式会社の概要
 注2:巨化CDM事業スキーム

丸紅(株) |2005年08月17日 10:29 | トラックバック(0)


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