2005年07月05日
日立ソフトがマイクロウェルアレイチップを用いた細胞解析スキャナを販売開始
~抗原特異的リンパ球を高速検出、抗体医薬の迅速開発に貢献~
日立ソフト(代表執行役 執行役社長 小川健夫、本社:東京都品川区)は、アレイ状に規則正しく配置された直径10マイクロメートル程度のマイクロウェルにリンパ球を1個ずつ配置した「マイクロウェルアレイチップ」(*1)を用いた細胞解析スキャナの販売を開始いたします。同社では、蛍光イメージアナライザーFMBIO、マイクロアレイスキャナCRBIO、配列情報解析ソフトウェアDNASISシリーズ製品において得意とする蛍光検出技術、画像解析技術を応用し、「マイクロウェルアレイチップ」を用いて免疫応答をモニターできる新しいマイクロアレイシステムの研究開発を進めております。今回その研究成果の第一弾として、細胞解析スキャナを製品化し販売を開始する事になりました。
マイクロウェルアレイシステムでは、0.1~0.001%程度の低い頻度で存在するとされる抗原特異的リンパ球について、ハイスループットでしかも再現性良く検出・回収できることから、本システムの実用化により、感染症、慢性疾患および癌さらにはアレルギーに対する臨床診断や抗体医薬の産生だけでなく、テーラーメード医療への貢献も可能となるものと期待されています。日立ソフトでは、マイクロウェルアレイチップ上にBリンパ球細胞を1個ずつ配置する分注システム、マイクロウェルに1個ずつ配置されたBリンパ球細胞について、抗原により活性化されるかどうかを網羅的にしかも高速で検出することができる細胞スキャナについて開発を進めてきました。今回販売を開始する細胞スキャナを用いることで、従来手法に比べ、細胞応答の網羅的な解析が可能となり、時間と労力も低減できます。また、ヒトのからだの中のリンパ球から直接抗体を取り出せることから抗体医薬の開発に極めて有力なツールとなるものです。
今回販売を開始するスキャナは、マイクロウェルアレイチップと併せ、エスシーワールド(株)(本社:富山市)(*2)と連携をとりながら、今年7月より販売を開始いたします。また、細胞の抗原に対する応答状況をダイナミックにトレースできるスキャナについても研究開発も進めており、今年10月からの販売開始を目指しております。
*1.「とやま医薬バイオクラスター」が開発した世界初の技術。1センチ四方のチップに25万個の直径約10μmの穴(ウェル)をあけ、ヒトの血液中のリンパ球を一つずつ配列したもの。細胞の入ったウェルのアドレスが固定されていることから、1個の細胞の刺激に対する反応を測定することが可能であり、また、0.1~0.001%程度の低い頻度で存在する抗原特異的リンパ球を検出できる。一連の操作を自動化することで抗体医薬開発に必要な抗原特異的リンパ球の検出を極めて迅速に行うことができる。
*2.「マイクロウェルアレイチップ」を基に抗体を開発する事を目的に設立されたベンチャー企業。
<細胞解析スキャナの特徴>
本スキャナは、多数の細胞について、抗原による応答(蛍光)を迅速に取得、解析できるシステムです。
(1)従来技術に比べ、頻度の低い抗原特異的リンパ球の検出が可能
(2)特定細胞の1個1個の回収が可能
(3)読取時間は1チップあたり5分以内
<価格体系>
(スキャナ) ¥15,000,000(標準価格)~
(関連消耗品-チップ) ¥25,000 ~
<売上目標>
マイクロウェルアレイシステム関連で、年間10億円以上の売上を計画。
本研究開発は、当社のFMBIO、CRBIO、DNASISシリーズ製品において蓄積した蛍光検出技術、画像解析技術をコア技術として応用し、文部科学省知的クラスター創成事業「とやま医薬バイオクラスター」の産学官共同研究プロジェクト「超集積・高機能型チップデバイスの開発」(研究代表:民谷栄一 北陸先端科学技術大学院大学)、「免疫マイクロアレイシステムの開発」(研究代表者:鈴木正康 富山大学)、「免疫機能を活用した診断・治療システムの開発」(研究代表者:岸裕幸 富山医科薬科大学)及び「DNAチップ、細胞チップの実用化研究」(研究代表者:谷野克巳 富山県工業技術センター)での研究成果と地域新生コンソーシアム研究開発事業「マイクロアレイチップを用いた細胞スクリーニングシステムの開発」において、抗体医薬の迅速開発を目的とした細胞スクリーニングシステムの実用化研究開発の結果、実現したものです。
※ 日立ソフトの正式名称は、日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社です。
※ 記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
日立ソフトウェアエンジニアリング(株) |2005年07月05日 10:45 | トラックバック(0)
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